column 家づくりコラム

リビング学習と在宅ワークを両立する造作カウンター設計|奥行き・高さ・照明のポイント

はじめに

 

 

リビング学習、在宅ワーク、家計管理、プリント整理。家の中で「座って手を動かす時間」は、子育て期ほど増えていきます。けれど、ダイニングテーブルに寄せ集めで対応すると、食事のたびに片付けが発生し、書類やPCが“居候”してしまいがちです。

そこで選択肢になるのが、造作のスタディカウンター(ワークカウンター)。家の雰囲気に馴染ませながら、使い勝手を暮らしに合わせて最適化できます。いっぽうで造作は「寸法」「光」「配線」を決め打ちするため、ポイントを外すと地味にストレスが残ります。

この記事では、特に失敗が出やすい 奥行き・高さ・照明 を軸に、造作カウンターの設計の要点を整理します。

 

 

1│最初に決めるのは「何に使うか」と「同時に何人か」

 

造作カウンターの設計は、家具選びというより“用途の設計”です。ここが曖昧だと、寸法も照明も配線も全部ブレます。

よくある使い方は次の4つです。

 

・子どもの宿題/プリント確認(短時間・毎日)

・大人のPC作業/在宅ワーク(長時間・集中したい)

・家計管理/連絡帳/郵便物の一次置き(散らかりやすい)

・趣味(裁縫、プラモ、絵、読書など)

 

同じ「カウンター」でも、ノートを広げるだけと、PC+資料+オンライン会議では必要な奥行きが変わります。さらに、兄弟で並ぶのか、親子で並ぶのかでも幅が変わります。

ここは難しく考えず、打合せ前に次の2点だけ決めておくと、設計が一気に進みます。

 

① 1日の中で「最もよくある使い方」

② 同時に座る最大人数

 

 

2|奥行き:45cmは最小、50cmから快適

 

奥行きは、使い心地を一番左右します。理由は単純で、奥行きが足りないと「手元が窮屈」になり、姿勢も崩れ、散らかります。目安としては次のイメージです。

 

 奥行  基準(使用例)
 45cm  最低限(書き物メインなら成立。PC+ノートだと窮屈になりやすい)
 50cm  迷ったら基準(ノート+テキスト+PCが「何とか回る」)
 55〜60cm  PC作業が多い/資料を広げる/デスクトップも検討、なら安心

 

特に小学生前後の宿題は「教科書」「ノート」「タブレット」「筆箱」が同時に出ます。奥行きに余裕があると、広げたままでも邪魔になりにくいので、親のストレスも減ります。

 

奥行きで一緒に考えるべきこと

・壁付けの場合、配線の逃げ

 └ 天板に配線穴/背面に数cmの隙間など

・手元の物が落ちないための立ち上がり

 └ 小さな段差や面の工夫

・椅子を引いた時の通路幅

 └ 家族の動線に干渉しないか

 

 

3|高さ:基本は「座り作業」の高さ

 

 

高さは「誰の体に合わせるか」で最適解が変わります。ただ、子どもの身長に合わせて低くしすぎると、成長とともに合わなくなりがちです。

考え方のおすすめはこうです。

 

・家族共用(子ども学習+親の作業)

 └ 標準的な椅子で使いやすい高さをベースにする

・大人の在宅ワークが主目的

 └ 少し高めも検討(姿勢が楽になることがある)

・立ち作業(アイロン・書類整理)もしたい

 └ 用途を分けるか、立ち作業は別カウンターに逃がす

 

高さはセンシティブですが、“完璧に合わせにいく”より、椅子側で調整できる余白を残すのが現実的です。たとえば座面高さを変えられる椅子、足置き、クッションで微調整ができます。
 

 

 

4|幅:1人なら「作業+余白」、2人なら「ぶつからない」

 

幅は「広いほどいい」になりやすいですが、ポイントは 余白をどこに作るかです。

 

1人運用

 └ PC+ノートに加えて、プリントの一時置きや充電スペースがあると散らかりにくい

・2人運用

 └ 中心を共有しない(真ん中に共用収納やコンセントを寄せるとケンカが減る)

 

兄弟で並ぶ場合は、ただ2人分を足し算するより、肘が当たらない余裕を見込むのがコツです。幅を取りにくいなら、並びよりも「時間帯で使い分け」+「周辺収納の強化」の方が満足度が上がることもあります。

 

 

5|照明:部屋の明るさだけでは足りない。“手元の影”を消す配置が鍵

 

 

造作カウンターで意外と多い後悔が「暗い」「目が疲れる」です。リビングが明るく見えても、手元は影になります。照明計画で押さえるポイントは3つ。

 

1. 「カウンター専用の光」を用意する

 └ 壁付け照明、ダウンライト、ペンダント、間接など手段は何でもOK

2. 体や手で影を作りにくい位置に置く

 └ 座ったときの手元に影が落ちない

3. 眩しさを避ける

 └ 光源が視界に入ると集中が切れる

 

加えて、昼間に使うなら 自然光の入り方も重要です。窓は気持ちよさを作りますが、画面の反射や西日で使いにくくなることもあるため、位置と方向は設計士に相談して調整すると安心です。
 

 

6|配線:コンセントは「数」より「場所」

 

 

ワークスペース化するほど、必要な電源は増えます。PC、スマホ、タブレット、プリンター、デスクライト。子どもも学習で充電が発生します。

考え方はシンプルで、「どこで充電するか」を固定することです。

 

 充電場所  用途
 天板上  充電・PC・ライト用
 足元  掃除機や一時的な電源用
 ルーターや中継機  家全体の通信品質にも影響

 

配線は、コードが見えるほど散らかって見えるので、天板の配線穴や、背面にコードを逃がす工夫を最初から織り込むと、完成後の満足度が上がります。

 

 

7|収納:カウンター単体で完結させない

 

 

 

スタディカウンターが散らかる原因は、机が悪いのではなく「戻す場所が遠い」ことです。

おすすめは、カウンター周辺に次の“逃げ”を用意すること。

 

学用品(ランドセル、プリント、文具)を入れる定位置

書類の一時置き(ファイルボックスで十分)

充電・Wi-Fi関連の定位置(見せない収納にしやすい)

 

 

8|位置:リビング横が万能

 

 

どこに作るかで、使われ方は変わります。子育て期に使いやすい定番は LDKの一角。家事をしながら目が届き、声もかけやすいからです。ただし、配置で外しやすいのが以下の場所です。

 

✕ テレビの正面(集中が途切れやすい)

✕ 通路のど真ん中(椅子が引けない/ぶつかる)

✕ 来客動線に丸見え(片付けストレスが増える)

 

家族の気配がある安心」と「ほどよい集中」のバランスを取るなら、リビングの隅や壁際など、少し引っ込んだ位

が狙い目です。

 

 

まとめ

 

造作カウンターは、寸法を合わせるだけなら形になります。でも満足度を分けるのは、「光の入り方」「空間との馴染み」「片付く仕組み」までまとめて設計できているかどうかです。

特に押さえたいのは次の3点です。

 

・どこで使うか:音・視線・通路を避けて、家族の気配と集中のバランスを取る

・どんな寸法で使うか:奥行き・高さ・幅を、家族の使い方(同時利用の人数)から決める

・どう片付くか:配線と収納を1m以内にまとめ、散らかる原因を潰しておく

 

「どの場所に、どんな奥行きで、どんな光で作るか」は、言葉だけでは具体的に思い描きにくいものです。だからこそ、実例を見ながら、自分たちの暮らしに重ねて考えることが大切になります。

 

いちいホームでは

用意された規格プランに当てはめるのではなく、対話を重ねながら 敷地条件と暮らし方に合わせて最適解を探す注

文住宅の考え方を大切にしています。

カウンターのある場所も「ただの作業台」にせず、日常の心地よさに繋がる居場所として整えます。造作は「作って終わり」ではなく、「使われ続ける場所」にしてこそ価値が出ます。
だからこそ、カウンター単体ではなく、周辺の光・動線・収納まで含めて、家全体の設計として組み立てていきます。また、家づくりの疑問や質問など相談したい方に向けて、無料相談会も実施しています。

 

 

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