column 家づくりコラム

前橋市周辺の家づくり|土地選びと「日照・風」の考え方

はじめに

 

家づくりでいちばん最初に迷いやすいのが「土地」。駅からの距離や価格、学区なども大切ですが、毎日の体感に直結するのは“日当たり”と“風”です。

前橋周辺の平野部は、晴れる日が多い一方で、冬は乾いた強い季節風(いわゆる「からっ風」)が吹きやすい地域でもあります。だからこそ、土地選びの段階で「日照・風」をざっくりでも押さえておくと、住み始めてからの後悔が減ります。

 

 

日照の基本:日当たりは“季節で別物”になる

 

「南向き=日当たりがいい」と思われがちですが、本当は“冬の日差しがどれだけ入るか”と“夏の強い日差しをどう避けるか”で快適さが決まります。

 

冬:太陽が低い → 影が長い

冬は太陽の通り道が低くなるため、建物や塀、隣家の影が長く伸びます。南側に2階建ての家が近い、背の高い樹木がある、敷地が道路より低い——こうした条件が重なると「昼なのにリビングが暗い」「洗濯物が乾きにくい」と感じやすくなります。

 

夏:太陽が高い → “強い日差し”が室温を押し上げる

夏は太陽が高く、日差しの角度が上からになります。冬ほど影は伸びませんが、窓から入る日射(熱)が室温を上げやすい季節です。「日当たりの良さ」が、そのまま「暑さ」につながることもあります。夏は“入れる”より“遮る”発想も重要です。

 

 

土地で見る日照チェック7つ

 

1. 南側の“抜け”の有無

南側が道路・駐車場・畑などで開けていると、冬の日差しを取り込みやすくなります。逆に南側が隣家の壁や2階の窓に近い場合は、日中でも影が落ちやすいです。

 

2. 隣家との距離感

「家が建ったらどのくらい近くなるか」を想像します。更地だと広く見えますが、実際は建物が建ち、フェンスや物置が置かれて“影の原因”が増えます。

 

3. 敷地の高低差

道路より敷地が低いと、周囲の影が入りやすく、風も入り方が変わります。逆に高いと見晴らしは良い一方で、風当たりが強くなることがあります。

 

4. 北側道路・旗竿地は「採光計画」が要

北側道路の土地はプライバシーを保ちやすい反面、南側が隣地になるため日差しの確保に工夫が必要です。旗竿地も、周囲の建物配置によっては“光が入りにくい箱”になりやすいので、設計での調整前提で見ます。

 

5. 西日が入りやすい向きか

夕方の西日は熱がこもりやすい要因です。西側が開けている土地は、夏の暑さ対策(庇、外付けブラインド、植栽など)を前提に考えると安心です。

 

6. 窓の前に“将来できそうなもの”を想像する

分譲地では、隣が今は更地でも数年後に2階建てが建つことがあります。「今の眺め」ではなく「建った後」を前提に考えるのがポイントです。

 

7. “規制”で将来の日当たりが変わることもある

前橋市では、建ぺい率・容積率・斜線制限・日影規制など、建築基準法に基づく形態規制が整理されています。土地の用途地域や区域によって、建てられる大きさ・高さが変わるため、「将来、隣に高い建物が建つ可能性」を読み解く材料になります。

 

 

風の基本:夏は“通す”、冬は“受けにくくする”

 

風は、暑い時期は味方、寒い時期は敵になりやすい要素です。前橋は夏に南東から暖かい空気が入りやすく、冬は晴天が多い一方で北西の乾いた季節風が吹きやすい、という特徴がまとめられています。

 

夏の風:通風は「窓の数」ではなく「通り道」

“2方向に窓がある”だけで涼しくなるとは限りません。入口と出口がまっすぐつながる位置にあるか、風が当たる高さにあるかで体感が変わります。例えば、リビングの窓と、反対側の廊下や階段の窓がつながると、家の中に風の道ができます。

 

冬の風:北西が開けた土地は「体感の寒さ」が出やすい

からっ風は乾いて強いので、体感温度が下がります。前橋付近を起点に北西風が卓越しやすい、という指摘もあります。
土地の北西側が田んぼ・河川敷・広い道路などで開けていると、風を遮るものが少なく、外に出た瞬間の寒さや、玄関まわりの冷えを感じやすくなります。

 

 

土地で見る風チェック4つ

 

 

1. 北西側に遮るものがあるか

家並み、雑木林、防風林、土手などがあると、冬の風当たりが和らぎます。逆に“見通しが良すぎる”土地は、風対策込みで考えるのが現実的です。

 

2. 周囲が開ける方向と、家の向き

南側が開けて日照は良いが、北西も開けて風が強い、という土地は少なくありません。その場合は、玄関の位置や窓の向きで「受ける風」と「通したい風」を分けて設計できます。

 

3. 道路の向き・交差点・抜け道

車が走る道は、風も走りやすい通り道になりがちです。特に一直線の道路に面した敷地は、体感的に風が強く感じることがあります。

 

4. 地形(台地・低地)

わずかな高低差でも、風の当たり方は変わります。造成された分譲地は“見た目が整っている”分、風を遮る要素が少ないこともあります。

 

 

「土地が完璧じゃない」場合に、設計でできること

 

日照も風も、土地だけで100点を取るのは難しいです。大切なのは「弱点を知ったうえで、家で整える」こと。

  • ・冬の日差しを拾う窓:南面の窓は取り込み、夏は庇や外側の遮蔽物で調整する。

  • ・風の入口と出口を設計する:開けたい窓・閉じたい窓を“季節で使い分けられる”ようにする。

  • ・外と中の間に“緩衝”をつくる:中庭や植栽、壁の配置で、風を和らげつつ視線も整える。

  • ・性能で“風に負けない室内”をつくる:気密・断熱が高いほど、冬の冷気が入りにくく、暖房の効きも安定します。

 

 

迷ったら、現地で“3回見る”が効く

 

チェックは難しくありません。ポイントは「時間帯を変える」ことです。

 

  • ① 午前(9〜10時):朝日が入るか/隣家の影がどう落ちるか

  • ② 正午前後:日当たりのピークと、夏の暑さを想像する

  • ③ 夕方(15〜16時):西日の入り方、帰宅時間の眩しさ

 

さらに、冬に現地を見られない場合は「今より太陽が低くなる季節がある」ことだけ意識しておくと、判断がぶれにくくなります。加えて、強風の日に一度見ておくと「洗濯物が飛びそうか」「玄関ドアがあおられそうか」など、暮らしのイメージが一気に具体的になります。

 

 

まとめ

 

日当たりが良い=ずっと快適、風が通る=夏も冬も心地いい、とは限りません。前橋・高崎エリアのように、晴天が多く冬風が強い土地では、日照と風を「味方にする設計」と「受け流す工夫」の両方が効いてきます。土地選びの段階で“クセ”を掴み、家づくりで整える——この順番が、後悔しない近道です。

 

いちいホームでは

土地は同じように見えても、日当たりや風の通り方、周囲の建物の影の落ち方は一つひとつ違います。だからこそ「良い土地かどうか」を条件だけで決めるのではなく、その土地のクセを読み取り、光と風を味方にする間取りや窓の配置、外とのつながりまで含めて整えることを大切にしています。

土地が未決定でも、希望エリアや予算感、暮らし方を伺いながら“選ぶ軸”を作るところから進められるので、一度「無料相談会」で状況を一緒に整理してみませんか。土地選びと家の考え方がつながると、様々な決めごとがラクになります。

 

 

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