見学会のメモ術|あとで迷わない「気づき」の残し方
- Category:比較・検討・基礎知識
はじめに|「いい家だった」のまま帰ると、決め手が消える
完成見学会やモデルハウスの見学は、家づくりの判断材料が一気に増える貴重な機会です。
でも帰り道、こんなことが起きがちです。
- ・ たしかに良かった。でも「何が」良かったのか言葉にできない
- ・ 写真はたくさんあるのに、後から見返すと違いが分からない
- ・ 家族に説明しようとしても、思い出せるのは雰囲気だけ
- ・ いくつか見学すると、記憶が混ざってしまう
だからこそ必要なのが、「気づき」を残すメモ術です。上手なメモは、建築の知識がなくてもできます。大事なのは暮らしの視点で、あとで再現できる形に残すことです。
迷わないメモは「3つに分ける」と決まる
見学メモは、次の3種類を分けるだけで一気に整理しやすくなります。
- 1. 事実(見たもの)
例:玄関収納が大きい/洗面が脱衣室の外にある/リビングが吹き抜け - 2. 体感(感じたこと)
例:玄関が寒くない/音が響きにくい/窓の前がまぶしすぎない - 3. 判断(自分の家ならどうか)
例:子どもが走り回っても危なくない/朝の支度が詰まらなそう/掃除が続く形かも
この3つを混ぜて書くと、後から読み返したときに迷います。
特に「体感」は忘れやすいので、言葉にして残す価値が高いポイントです。
見学前10分|メモの“土台”を作っておく
見学会は現地での滞在時間が限られます。現場で悩まないために、出発前に10分だけ準備します。
1)「今日見る軸」を3つだけ決める
欲張ると書けません。たとえば、こんな感じです。
- ・ 家事が回るか(洗濯・片付け・回遊)
- ・ 明るさが気持ちいいか(窓の位置、光の入り方)
- ・ 収納が“使える形”か(場所・量・動線)
2)質問を“持ち帰らない”ための3問を作る
現地で聞いたのに忘れる、が一番もったいないので、質問は短く固定します。
- ・ これは、標準?オプション?(どこまでが基本仕様か)
- ・ 夏と冬の体感はどう変わる?(暑さ寒さの理由)
- ・ 掃除・手入れで困りやすい所は?(現実の負担)
3)写真は“メモとセット”にする前提を持つ
写真だけでは判断できません。
「写真番号=メモの番号」でつなげると、後から迷いません。
見学中|「場所 × 観点」で書くと抜けない

おすすめは、メモを“部屋ごと”にして、各部屋で同じ観点を確認する方法です。
観点はこの5つで十分
- 1. 動線:人が詰まらないか/移動が短いか
- 2. 光:明るいかではなく、光が“回っているか”
- 3. 音・におい:響き方/生活音が気になりそうか
- 4. 収納:量より「取り出しやすさ」と「戻しやすさ」
- 5. 手入れ:汚れが溜まりやすい形か/掃除の手間はどうか
書き方の例(短くてOK)
- ・ 玄関:ベビーカー置ける/靴の砂が落ちにくい床?
- ・ 洗面:2人並べる/水はねしやすそう(壁とボウルの距離)
- ・ キッチン:冷蔵庫→シンク→作業→火の順が自然
- ・ リビング:ソファ位置が決まる(テレビ壁の取り方)
- ・ 階段:手すり位置、子どもが急に走っても安全?
ポイントは、「良い」「オシャレ」だけで終わらせないことです。
良いなら「なぜ良いか(暮らしでどう助かるか)」まで書くと、判断の材料になります。
写真の撮り方|あとで役立つ“3枚ルール”
撮るなら、雰囲気より「比較できる写真」にします。
1)全体(引き)
部屋の形と窓位置が分かるように。あとで間取りのイメージが戻ります。
2)動線(人の通り道)
「玄関→洗面」「キッチン→洗濯」「帰宅→片付け」など、暮らしの流れが分かる角度。
3)ディテール(手入れと使い勝手)

取手、床、巾木、棚の奥行き、コンセント位置など。地味ですが後から効きます。
そして必ず、写真の直前か直後にメモへこう書きます。
例:「写真12:洗面の横に収納。タオルの置き場が近い」
※撮影OKかどうかは会場ルールがあるので、現地で確認しましょう。
「質問メモ」こそ、後悔を減らす
質問は、答えそのものよりも「前提」を残すと後から迷いません。
書く順番はこれだけ
- 質問(何を聞いた?)
- 答え(どうだった?)
- 条件(いつ・どの場合?標準?オプション?)
例:「換気:方式は? → ◯◯。→ フィルター掃除は◯ヶ月に1回」
「断熱:体感の理由 → 窓と断熱の組み合わせ。→ 標準仕様の範囲ここまで」
“暮らしの不安が減るかどうか”を軸に聞けば十分です。
見学後24時間|メモを「判断」に変える仕上げ
見学の効果は、帰宅後の整理で決まります。時間が取れない人ほど、これだけでOKです。
1)「気づきベスト3」を書き出す
長文は不要。3つだけ。
- ・ いちばん良かった点
- ・ 気になった点(不安)
- ・ 自分の家に必要だと思った工夫
2)家族に説明できる一文にする
「この家の良さは何?」に、15秒で答えられると比較がラクになります。
例:「洗濯が1か所で完結して、朝の渋滞が起きにくい家」
「カーテンに頼らず、明るさが奥まで届く家」
3)次の一手を書く
「次は何を確認する?」が決まると、見学が積み上がります。
- ・ 次回は“同じ間取り規模”で比較する
- ・ 収納量ではなく「戻しやすさ」を重点確認
- ・ 窓の位置と光の入り方を質問する
コピペで使える|見学メモのテンプレ
スマホのメモでも、紙でも使えます。
【基本情報】
- 見学日:
- 会場:
- 滞在時間:
- 家族の優先3つ:
【気づき(先に結論)】
- 1)
- 2)
- 3)
【部屋別メモ】
- 玄関:
- 洗面:
- 脱衣・ランドリー:
- キッチン:
- リビング:
- 収納:
- 階段・廊下:
- 寝室:
- 子ども部屋:
- 外・庭:
【質問メモ(質問→答え→条件)】
- Q:
- A:
- 条件:
【写真メモ】
写真番号:内容(ひと言で)
【次に確認すること】
- ・
- ・
まとめ|メモは「記憶」ではなく「判断」を助ける道具
見学会で大切なのは、“正しい知識”よりも、あなたの暮らしに合うかどうかを見抜くことです。
そのためにメモは、きれいにまとめる必要はありません。あとで家族に説明できて、比較できて、次の行動につながる。これだけで十分です。
いちいホームでは
相談会や見学会を「営業の場」ではなく、家づくりの判断がしやすくなる場としています。
写真や図面だけでは分かりにくい 光の入り方・空気感・動線の詰まり・収納の使い勝手を、実際の暮らしの目線で確かめられるようご案内します。迷っている段階こそ、お気軽に相談会や見学会をご活用ください。

