column 家づくりコラム

“見学会をしっかり活かす”家づくりチェックリスト|見る・聞くポイント

はじめに

家づくりを意識し始めると、多くの方が最初に足を運ぶのが「見学会」です。
”モデルハウス”、”完成見学会”、”構造見学会”など、名称は似ていても、そこで得られる情報や役割はそれぞれ異なります。

ただ何となく眺めて帰ってしまうと、図面やカタログからはわからない貴重な情報を取りこぼしてしまいます。

 
一方で、「どこを見て、何を聞くか」というポイントさえ押さえておけば、限られた時間の中でも、家づくりの判断材料を効率よく集めることができます。

本稿では、見学会の種類とその役割、見学会に行く前に整えておきたい準備、当日に見るべきポイント、聞いておきたい質問リスト、当日持ち歩けるチェックリストまでを整理して解説しています。

 

見学会を「なんとなくの印象」で終わらせず、「後悔しない家づくりにつながる体験」として活かすための考え方をご紹介します。

 

 

1|見学会の種類と、それぞれで得られる情報

 

ひと口に見学会といっても、目的や得られる情報は大きく異なります。
まずは代表的な3種類の見学会の特徴を整理しておくと、自分たちが「今どのフェーズで何を確かめたいのか」が見えやすくなります。

 

 1-1 モデルハウス見学会(常設モデル)

  モデルハウスは、各社が「自社の得意な設計・仕様」を凝縮して見せる場です。
  空間の雰囲気や動線、開口の取り方、内装のテイストなど、写真だけでは伝わりにくいスケール感を体感できます。

  一方で、広さや設備・造作などは、標準仕様からグレードアップしているケースも少なくありません。

  豪華なキッチンや造作家具、大きな窓や吹き抜けなどは、標準仕様ではなく「オプション扱い」のことも多く、総額にどの程度影響するのかを確認しておく必要があります。

  モデルハウスでは「どこまでが標準で、どこからがオプションか」「現実の予算に落とし込むとどうなるか」を意識しながら、収納や動線の工夫、光や風の入り方を見ていくと、情報にメリハリがつきます。

  

 1-2 完成見学会(お客様の家)

  実際のお施主様の住まいをお借りして行うのが、完成見学会です。
  モデルハウスと比べて、面積や収納計画、生活動線がリアルで、暮らしのイメージが具体的に浮かびやすいのが特徴です。

  標準仕様をベースに、一部こだわりポイントを加えたプランであることが多いため、

  「どこを標準のままにして、どこにコストをかけたのか」「総額はいくらぐらいか」

  といった感覚をつかみやすい場でもあります。

  「この家で、おおよそいくらくらいですか?」という質問は、見学会ではごく一般的なものです。

  遠慮せずに尋ねることで、総額のイメージと、自分たちの予算との距離感がはっきりしてきます。 

 

 1-3 構造見学会(建築中の家)

  骨組みや断熱材、配管・配線といった「完成すると見えなくなる部分」を確認できるのが、構造見学会です。
  断熱・耐震・気密など、暮らしの土台になる性能や、現場での施工品質・整理整頓の様子を直接目で見ることができます。

  図面上では同じように見える家でも、使っている断熱材の種類や厚み、気密処理の丁寧さ、金物や構造の納まりなどで、耐久性・快適性には大きな差が生まれます。
  誠実な会社ほど、こうした見えにくい部分についても、仕上がりの写真だけでなく「その裏側」を丁寧に説明してくれるはずです。

 

 

2|見学会に行く前にしておきたい3つの準備

 

同じ見学会でも、準備の有無によって得られるものの量は大きく変わります。
ここでは、当日までに整えておきたい3つのポイントを整理します。

 

 2-1 家族で「優先順位」を言葉にしておく

  家づくりで何を重視するかは、家族ごとに異なります。

  収納量や片付けやすさ、家事動線のスムーズさ、断熱性能や耐震性、予算の上限、将来の暮らしやすさ──。
  こうした項目のうち、自分たちにとって「絶対に外したくないもの」と「できれば叶えたいもの」を事前に話し合っておくと、見学会での判断がブレにくくなります。

  すべてを一度に叶えようとするのではなく、「優先順位の高いものから順に、どこまで実現できそうか」を見ていく姿勢が大切です。

 

 2-2.予算感を大まかに決めておく

  見学会では、「この家でいくらくらいですか?」という話題が必ず出てきます。
  そのときに、自分たちの予算の天井や、土地・建物・諸費用を含めた総額のイメージがまったくない状態だと、せっかくの情報も判断につなげにくくなってしまいます。

  住宅ローンの毎月返済額や、現在の家賃・生活費などをもとに、「これ以上は無理なく払えない」という上限をざっくりと共有しておくと、見学会で聞く金額が「高い」「安い」の感覚だけでなく、「自分たちにとって現実的かどうか」で捉えやすくなります。

 

 2-3.当日聞きたいことをメモしておく

  「これだけは聞いておきたい」と思っていることも、当日の雰囲気や他の来場者との兼ね合いで、意外と忘れてしまいがちです。

  スマホのメモでも構わないので、

   ・標準仕様について知りたい点

   ・性能や構造で気になっている点

   ・予算や総額に関する不安

   ・土地や生活圏に関する相談

  などをあらかじめ書き出しておくと、限られた時間の中でも聞き漏らしを減らせます。

 いちいホームでは

  事前に質問を共有いただければ、見学会のご案内や個別相談の内容を調整し、「知りたいことから順番に」お答えできるように準備します。

 

 

3|当日、見学会で必ず押さえておきたいポイント

 

ここからは、実際に見学会に足を運んだときに、どこを重点的に見ておきたいかを具体的にまとめます。
図面や写真だけではわかりにくい部分こそ、現地での体感が活きるポイントです。

 

 3-1.玄関〜リビングの動線を「歩いて」確かめる

  動線は、図面で理解しているつもりでも、実際に歩いてみると印象が変わることがあります。

   ・帰宅してからコートやカバンを片付けるまでの流れはスムーズか

   ・子どもが走り回ったときに危ない動線になっていないか

   ・キッチンやダイニングまでの距離感はどうか

   ・視線の通り方や、死角になる場所がストレスになりそうか

  「家族の1日の動き」を頭の中でなぞりながら、玄関からリビング、そして水まわりや個室へと歩いてみると、暮らしのイメージが立体的になります。

 

 3-2.キッチン・水まわりの使いやすさ

  家事の負担を左右するキッチンや水まわりは、サイズだけでなく「立ち位置」と「動き」を見ることが大切です。

   ・調理スペースは、まな板や家電を置いても余裕があるか

   ・コンロまわりやレンジフードは掃除しやすい形か

   ・パントリーの容量と位置は、買い物帰りの動線と合っているか

   ・洗面・脱衣室との距離感や、家事の同時進行がしやすいか

  モデルハウスの場合、食洗機やカウンター材などがオプション仕様になっていることも多いので、「これは標準仕様ですか?」と確認しておくと、後々のギャップを減らせます。

 

 3-3.収納は「量」だけでなく「位置」と「奥行き」

  収納は、多ければ多いほど良いわけではありません。
  実際に使う場面を想像しながら、「どこに、何をしまうか」がイメージできるかどうかがポイントになります。

   ・玄関まわりに、靴以外の荷物(ベビーカー・アウトドア用品など)の置き場があるか

   ・家族分の衣類を、どのスペースにどのようにしまう想定か

   ・奥行きが深すぎたり、棚の高さが使いにくかったりしないか

  「使いやすい収納かどうか」という視点で見ることで、自分たちの暮らしにフィットするかが見えてきます。

 

 3-4.採光・風通しの感覚

  家の快適さは、断熱性能だけでなく、光と風の入り方でも大きく変わります。

   ・日中、照明をつけなくても過ごせる明るさか

   ・窓の位置と大きさが、まぶしすぎたり暗すぎたりしないか

   ・風の通り道が確保されているか

  季節や時間帯によっても印象は変わりますが、「この家の窓計画は、自分たちの暮らし方と相性が良さそうか」という感覚を確かめておくとよいでしょう。

 

 3-5.におい・音・温度の「空気感」

  見学会では、図面には表れにくい「空気感」も重要な判断材料になります。

   ・玄関を開けたときのにおい

   ・廊下や水まわりの温度差が大きくないか

   ・隣の部屋や上下階からの音が気にならないか

  高気密・高断熱の家かどうかは、エアコンの設定温度だけでなく、「どの場所に立っても、極端な温度差やひんやり感がないか」といった点にも現れます。

 

 3-6.外壁・窓・断熱材など、性能に関わる部分

  完成見学会の場合でも、担当者に尋ねれば性能に関する情報は得られます。

   ・断熱材の種類・厚み・施工方法

   ・サッシ(窓)の仕様(樹脂・アルミ樹脂複合、ガラスの種類など)

   ・耐震等級や構造の考え方

   ・気密測定の実施状況

  性能は「完成すると見えなくなる部分」に宿るため、数値だけでなく、「なぜその仕様を選んでいるのか」という背景まで聞けると、安心材料が増えていきます。

 

 

4|見学会で聞いておきたい質問リストの考え方

 

見学会は「質問した人ほど得をする」場でもあります。
とはいえ、やみくもに質問を重ねても、欲しい情報にたどり着けるとは限りません。

ここでは、どのようなテーマで質問しておくと良いか、その方向性を整理します。

  

 4-1.標準仕様について

  標準仕様の範囲や考え方は、会社ごとに大きく異なります。
  どこまでが標準で、どこからがオプションなのか標準から変更した場合に費用がどの程度変わるのか、といった「基準」を早めに把握しておくことが大切です。

  また、標準仕様の一覧や仕様書が用意されているか、説明がわかりやすいかどうかは、その会社の誠実さや価格の透明性があらわれやすい部分です。

  

 4-2.価格・総額の考え方

  本体価格だけでなく、諸費用や外構を含めた「総額」の考え方を確認しておくと、後の計画が立てやすくなります。
  気になる建物について、おおよその総額や、どのような費用がどのタイミングで発生するのかがわかると、自分たちの予算との距離感も見えてきます。

  さらに、「予算の中で何を優先し、どこで調整していくのか」という考え方を聞いておくと、仕様やグレードを検討する際の判断軸になります。

  

 4-3.性能・構造について

  性能は目に見えにくく、数値だけでは比較しづらい分野です。
  耐震等級や構造の考え方、断熱材や窓の仕様、気密測定の実施状況などについて、「どの水準を目指しているのか」「なぜその仕様を採用しているのか」を聞いておくと良いでしょう。

  その際、「暮らしのどんな場面でメリットが出るのか」「光熱費やメンテナンス性にどう影響するのか」といった、生活目線での説明があるかどうかも、確認しておきたいポイントです。

  

 4-4.施工体制・現場管理について

  図面がよくても、現場の施工精度が伴わなければ、設計通りの性能や仕上がりは実現できません。
  現場を担当する監督や大工の体制、自社施工か外注中心か、工事中の現場を見学できるかどうか、施工中の写真や記録を残しているかなどを尋ねることで、その会社のものづくりへの姿勢が見えてきます。

  現場の様子や情報の開示の仕方から、「どこまで見せられる品質管理をしているか」を感じ取ることができます。

  

 4-5.アフターサポートについて

  家は、完成してからの時間の方が長く続きます。
  保証期間や保証内容、定期点検の頻度と内容、不具合が起きた際の窓口や対応フロー、将来的なメンテナンス費用の考え方などを聞いておくと、長期的な安心につながります。

  アフター体制についての説明が具体的でイメージしやすいかどうかは、「建てた後も任せられる会社かどうか」を判断する大きな手がかりになります。

 

 

5|当日持っていける見学会チェックリスト

 

最後に、当日そのまま使えるチェックリストをまとめます。
スマホのメモにコピーして活用したり、ご家族で共有しながら見学する際の軸としてご利用ください。

 

 5-1.見るポイント

  ▢ 玄関→LDK→水まわり→寝室までの動線はスムーズか

  ▢ 収納の位置とサイズが、使う場面をイメージしやすいか

  ▢ キッチンの高さ・作業スペース・家電の置き場は問題ないか

  ▢ 採光・風通し・窓の位置が、自分たちの暮らし方と合いそうか

  ▢ 玄関・廊下・LDKなどで、極端な温度差を感じないか

  ▢ 生活音の聞こえ方が気にならないか

  ▢ 家具を置いた状態を想像しても、動線に無理がなさそうか

  ▢ 「この間取りで暮らしたときの1日」をイメージできるか

 

 5-2.聞くべき質問

  ▢ これは標準仕様か、オプションか

  ▢ 標準から変更した場合のおおよその追加費用

  ▢ この家の総額(建物+諸費用、土地あり/なし)

  ▢ 気密測定の有無と、その結果の目安

  ▢ 耐震等級や構造の考え方

  ▢ 断熱材とサッシの仕様と、その選定理由

  ▢ 施工体制(自社大工・監督体制・現場公開の有無)

  ▢ アフターメンテナンス・定期点検の内容

 

 5-3.感じたことのメモ

  ・この家で暮らしたときの1日の流れ

  ・直感的に「心地よい」と感じた点

  ・逆に、少しでも違和感を覚えた点

  ・同行した家族の反応やコメント

 

複数の会社・物件を見学する場合、こうしたメモがあると、後で比較するときに印象だけに頼らず整理できます。

 

 

6|見学会は「会社の姿勢」がよく見える時間

 

見学会は、建物そのものを見る場であると同時に、「この会社と家づくりを進めていけるか」を確かめる場でもあります。

説明が丁寧かどうか、質問に対する答えが誠実かどうか、困りごとや不安に耳を傾けてくれるかどうか、無理な営業がないか──。
こうした空気感から、その会社が何を大切にしているのかが自然と伝わってきます。

図面や仕様だけで判断するのではなく、「この人たちとなら、納得しながら家づくりを進めていけそうか」という感覚も、見学会の大切な収穫のひとつです。

 

 

7|まとめ──見学会を制する人は、家づくりを制する

 

見学会は事前準備と当日の視点次第で、家づくりの成功率を大きく高めてくれる場に変わります。

 ・見学会の種類ごとの役割を理解する

 ・家族で優先順位と予算感を共有しておく

 ・当日は「動線・収納・光と風・空気感・性能」を意識して見る

 ・標準仕様・総額・性能・施工・アフターについて質問する

 ・複数社を比べるためのメモを残しておく

こうした積み重ねが、「後から知っておけばよかった」という後悔を減らし、「ここにお願いしてよかった」と感じられる出会いにつながっていきます。

 

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