column 家づくりコラム

造作洗面台は後悔する?|よくある失敗と“使いやすい寸法”の考え方

はじめに

 

造作洗面台は、ボウル・水栓・鏡・収納・カウンターを自由に組み合わせられる分、「おしゃれにできそう」で選ばれやすい一方、完成してから“毎日の小さなストレス”に気づきやすい場所でもあります。
後悔を減らすコツは、見た目より先に「どう使うか」と「寸法の根拠」を揃えること。ここでは、よくある失敗と、使いやすい寸法の考え方を整理します。

 

 

造作洗面台で後悔しやすい失敗例と対策

 

1)水はねが増えて、床や壁がすぐ汚れる

失敗:見た目重視で浅め・広めのボウルを選び、洗顔や子どもの手洗いで水はねが増えてしまう。床や壁の汚れが目立ち、掃除の手間が増える。

対策:水量が増える使い方(洗顔・つけ置き・子どもの手洗い)があるなら、深さのあるボウルや立ち上がり(バックガード)のある形状を検討する。水はねが出やすい範囲は、拭きやすい壁材にしておくとラク。
 

2)高さが合わず、腰や肩が疲れる

失敗:見た目や標準寸法だけで高さを決めて、使うたびに腰がつらい/前かがみになる/肩が上がるなど、小さなストレスが積み重なる。

対策:主に使う人(滞在時間が長い人)を基準に高さを決め、ショールームや仮置きで立った姿勢のラクさを確認する。家族で身長差がある場合は「誰に合わせるか」を先に決めるとブレない。

 

3)奥行きが合わず「狭い」か「遠い」かのどちらかになる

失敗:奥行きを削りすぎて水はねが増える、または奥行きを取りすぎて鏡が遠い・通路が窮屈になるなど、使いにくさが出る。

対策:奥行きは見た目よりも、水はね前の通路幅のバランスで決める。浅めにするならボウル形状で水はね対策を、奥行きを確保できるなら一時置きスペース(眼鏡・化粧品など)を作って使いやすさを上げる。

 

4)収納が足りず、結局「出しっぱなし」になる

失敗:抜け感を優先してオープン棚中心にした結果、タオル・肌着・ストック品が収まらず、カウンターや棚が物で埋まりやすい。

対策:置く物を「毎日使う物/ストック/掃除道具」に分け、隠す収納(扉付き・引き出し)を主役にする。オープン棚は“出しても見た目が崩れない物”だけに絞ると散らかりにくい。

 

5)コンセント位置が微妙で、ドライヤーが使いづらい

失敗:目立たない場所に付けた結果、コードが届かない・抜き差ししにくい・濡れた手で触りたくないなど、毎日の不便が残る。

対策:ドライヤー、ヘアアイロン、電動歯ブラシなど使う家電を先にリスト化し、「どこで使うか」を決めてから位置と数を配置する。充電系は収納内、ドライヤーは手元など、用途で分けると使いやすい。

 

6)掃除の手間が増える“納まり”になっていた

失敗:タイル目地・段差・継ぎ目が増え、汚れが残りやすくなって日々の掃除が面倒になる。見た目は良いのに維持が大変。

対策:継ぎ目や段差を増やしすぎない納まりにして、汚れが溜まりやすい部分は拭き取りやすい素材に寄せる。「毎日サッと拭けるか」を基準に、意匠とメンテ性の優先順位を決める。

 

7)パーツが好きでも、全体でちぐはぐに見える

失敗:ボウル・水栓・タイルなどを単品の好みで選び、全体のテイストが揃わず“頑張った感”が出てしまう。

対策:主役を1つに絞り(例:タイルだけ主役)、他は色・素材を控えめにして統一感を作る。迷ったら「金物の色」「木の色味」「白のトーン」を揃えるだけでもまとまる。

 

 

後悔を減らす順番は「寸法」より先に“使い方”を決める

 

 

造作洗面台は、寸法を当てはめる前に次の3つを決めると失敗が減ります。

 

  • ・いつ混むか:朝の支度、帰宅後の手洗い、お風呂前後など

  • ・ここで何をするか:洗顔・メイク・つけ置き・子どもの手洗い・洗濯の予洗い

  • ・何を置くか:よく使う物(毎日)/たまに使う物(週1)/ストック(まとめ買い)

 

ここの整理ができていると、「ボウルは深めがいい」「カウンターは一時置きが必要」「収納は扉付き多めが安心」など、仕様の正解が家庭ごとに見えてきます。

 

“使いやすい寸法”の考え方|高さ・奥行き・幅・通路

 

高さ:迷ったら「選べる高さ」がある前提で考える

洗面化粧台では、カウンター高さが750・800・850mmなど複数用意されるケースがあります。
造作でもこの考え方は同じで、主に使う人がラクな高さを基準にし、ショールームや仮置きで“手首・肘・腰”の感覚を確認すると安心です。

 

奥行き:見た目より「水はね」と「前の通路幅」で決める

メーカーの仕様でも奥行きは約490mm前後や、間口により475〜545mmなど幅があります。
奥行きを浅くするなら、ボウルの深さや立ち上がりで水はね対策を。奥行きを確保できるなら、カウンターに“一時置き”が生まれ、使い勝手が安定します。

 

幅:1人用/2人並びの基準を持つ

一般的に、大人1人が使うなら幅600mm以上、2人並ぶなら750〜1200mm以上が目安とされています。
朝の混雑が気になる家庭は、幅を広げるか、洗面ボウルを2つにするよりも「作業が重なる位置」を分ける(ドライヤー位置と手洗い位置をずらす)だけで快適になるケースが多いです。

 

通路幅:動線が詰まると、結局ストレスが残る

洗面所内の通路幅は最低でも800mm以上がひとつの目安です。
洗面台の奥行きや収納の出っ張りで通路が削られると、すれ違い・洗濯カゴ移動・子どものサポートが一気にやりにくくなるので、「洗面台そのもの」だけでなく「前の空間」までセットで確認しましょう。

 

 

素材・水栓・収納は「続けられる掃除」と「散らかりにくさ」で選ぶ

 

  • ・カウンター:木は質感が良い反面、水の扱いに気を使うことも。手入れ頻度に合う素材を。

  • ・ボウルとカウンターのつなぎ目:段差・継ぎ目が多いほど汚れは残りやすいので、納まりの優先順位を決める。

  • ・水栓:壁付けは見た目がすっきりしやすい一方、配管や壁の仕上げとの相性確認が必要。ホース付きが必要かも先に決める。

  • ・収納:オープンは“きれいに保てる量”だけにして、生活感の出る物は扉付きへ寄せると整いやすい。

 

まとめ

造作洗面台は、パーツを自由に組み合わせられる分、理想の雰囲気に近づけやすい反面、完成後に「使いにくい…」が出やすい場所でもあります。後悔が起きる原因の多くは、センスや好みの問題ではなく、“使い方の想定が足りないまま寸法や仕様を決めてしまうこと”にあります。

失敗を減らすポイントは次のとおりです。

 

  • ①使うシーン(混む時間/やること/置く物)を先に決める

  • ②高さは家族の“主に使う人”基準で検討し、違和感を残さない

  • ③奥行きは水はねと通路幅のバランスで決める

  • ④幅は1人用/2人並びの基準を持ち、渋滞を設計でほどく

  • ⑤掃除と収納は「続けられる仕様」に寄せる 

 

造作洗面台は、正しく設計すれば「朝の支度が止まらない」「片付けがラク」「散らかりにくい」をつくれる強い味方です。
大事なのは、理想の写真に合わせることではなく、自分たちの生活に合わせて“根拠のある寸法”に落とし込むこと。ここさえ押さえれば、造作は後悔しにくくなります。

 

いちいホームでは

いちいホームの住まいづくりは、見た目の良さだけでなく、収納・洗面動線・室内干しなど「毎日のちょっとした困りごと」に先回りする設計を大切にしています。
造作についても、洗面台を含め“空間にぴったり合うサイズ”や“収納力・デザインの調整”ができることを前提に、暮らしに合わせて組み立てていきます。

設計士と相談しながら、造作にする部分/既製品を活かす部分を切り分け、“続けられる使いやすさ”に合わせて寸法と仕様を決めることを大切にしています。無料相談やモデルハウス体感で「どの寸法が合うか」「何を優先するか」を一緒に整理できます。

 

 

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